隣人の一日

「はじめまして」で、創作小説を発表していく旨をお伝えしていましたが、「レジの列は途切れない」をいったんお休みして、ちょっと他事に脱線です。

これからしばらく、四方山話をさせて頂きたいと思います。

まずは、我が家の隣人についてお話させてください。


 「隣人の一日」第1回

 我が家の朝は5時半に、隣家の飼う犬の鳴き声で起こされる。犬のいる隣家の東北側の勝手口と、うちの南西側の寝室が隣り合っているせいでもある。
 茶色のラブラドールと、もう一匹犬種のわからない茶白の中型犬で、ラブラドールは生後3年、中型犬はそれより1歳半ほど若いだろうか。なんでもそのラブラドールはインターネットで45万出して買ったという自慢の犬らしい。ラブラドールを飼っている知人に聞いたみた。そんなに高いラブラドールはあまり知らないと言う。少しあやしい・・・・・・。

 隣人は80歳ぐらいのおばあさんと55歳ぐらいの夫婦で、3人の子供たちはそれぞれ成人している。なかでも長男の姿はとんと見たことがない。娘もふたりいるが、ひとりの声しか聞こえてきたことがない。どこか離れたところで暮らしているのだろうか?

 ところでこの夫婦、まだ55歳という若さで、もうすでに働いていない。以前経営していた土建屋は3年ほど前に家を建てたのと同時期ぐらいに廃業した。つまりは50歳過ぎには隠居である。今はたまに頼まれた仕事をするだけで、定職も家業もないというわけだ。家はおばあさんのお金で建てたらしい。建坪60坪ほどの豪邸である。
 近所の人はあの夫婦がどうやって喰っているのか、だいたい察しはついている。数年前に死んだおじいさんがのこした財産が腐るほどあるのだそうだ。

 さてこの夫婦仕事もろくにしていないので、一日暇そうである。体も疲れないのか、就寝は夜中でも朝6時すぎには犬に話しかけに外にやってくる。それから犬の汚したものを掃除する。掃除機をゴーゴー言わせて毛玉を吸ったり、ホースで水を流してデッキブラシでこすったり、土曜も日曜もない。しかし、普段仕事をしている我が家では、せめて休みの日の朝ぐらいは、静かにすごさせて頂きたい。


 次回もこの続きをお話させてください。

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